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最後の授業・・・。

重度で小児がんのお子さんが、残念ながら この世を去りました・・・。

今年度入学したばかりで、御母様も学校に通えることを すごく喜んでいらしたのですが、本当に・・・残念です。

ICUから 戻って 2・3日しか経っていない日に、音楽のベッドサイド授業がありました。病棟へ行ってみると、ショックで御見舞にいらっしゃることができなくなっていた御母様の代わりに、お父様がいらしていました。

少し熱は下がったとはいえ、授業を行うべきなのか お父様は非常に迷っていらして、 主治医の先生や看護士さんに聞きに行かれました。

すると・・・

主治医の先生から 「是非、授業をなさって下さい!」と言われました。落ち着いて授業を受けられるように吸引もなさって下さったので、担任の先生とも相談して、短時間 授業を行うことにしました。

歌はなしで、御名前呼びもなし。 ひたすら静かな曲を弾きながら、お子さんの様子や脈拍の数値、お父様の様子をみながら 演奏しました。

内心 授業をして 本当に良いのかな・・・と 不安だらけでした。

演奏しながら ふと後ろを振り向くと、主治医の先生が いらっしゃいました。何かあれば すぐにケアに入りますよ・・・ということで、御父様の精神的な面も配慮してのことだったと思います。授業の間、ずっといらして下さいました。 小柄な女医さんでしたが、とっても心強かったです。

病棟にいると、周りの患者さんや 病棟スタッフの方々に御迷惑をかけていないだろうか・・・と いつも気になってしまうので、主治医の先生がいらして下さったのは、本当に ありがたかったです。授業をしても良いのだな・・・と思い、集中できました。

静かな曲を 数曲弾き終わった頃、御父様が 少しウトウトしているのがわかりました。 こういう時間を保護者の方々に持って頂くのは、 すごく大事なことではないかな・・・と 私は思います。

表情も 多少和らいだ御様子で、この状態であれば 大丈夫かな・・・と思い、1曲だけ 歌を歌いました。

以前、ポケモンで使われていた 『スマイル』という曲です。

この時 担任の先生は、お子さんの手を握りながら 涙を流されていました。

最後に 静かな曲を弾いて この日は おしまい。

20分程度の授業でしたが、これが・・・最後の授業となりました。

最後にお子さんの手をとって 親子でバイバイをして下さったので、良かったのかな・・・とも思いましたが、この日亡くなったという知らせを聞いてからは、本当に授業をして良かったのだろうか・・・と ずっと気になってしまいました。

数日後、担任の先生から  

「最後に ベッドサイドではあっても、学校に行けて良かった。ICUから出てきたのは、きっと 最後の授業を受けるためだったのですね・・・。」

と、御父様がおっしゃっていらしたと 伺いました。

また、病棟へ行くと、師長さんから 声をかけられ、授業の御礼を言われました。

御父様にお会いしたのは、その日が初めてでしたし、師長さんからそのようなことを言われたことは初めてでしたので ちょっと驚く面もありましたが、

本当に・・・・・・・ ホっとしました。

数回だけでしたが、1学期 御母様と 教室の授業を受けた日の姿が 今でも印象に残っています。ピアノの音色を聴いて とても喜んでいました。

尊い命が消えていくのは、本当に悲しいことですが、子ども達の死を無駄にしないためにも、もっと もっと 頑張りたいな・・・と思います。

 

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コメント

お子さんの「命の光」のようなものを感じたことがあります。
残された者がその光をずっと忘れずにいることがいちばん大切なことだと思っています。

投稿: BOGEY | 2009.10.12 22時41分

BOGEY 様


素敵なコメントありがとうございました♪

そうですね・・・。
一人ひとりの「命の光」を
これからも大事にしていきたいなぁ・・・と思います。

ガンバリマス♪

投稿: 音と風 | 2009.10.16 21時11分

どうも!BOGEYです。
この記事のことを私のブログで紹介させていただきました。事後承諾でごめんなさいね。

投稿: BOGEY | 2009.10.16 22時19分

 BOGEY 様


こんにちは♪

BOGEYさんのブログでご紹介頂き
本当にありがとうございました♪
(でも、やっぱりチョコッとお恥ずかしい気もしますが・・・。)

亡くなったお子さんや ご家族の思いが、少しでも多くの方々に伝わったのだとしたら、それは嬉しいことなのですよね・・・。

これからも、一つひとつの出会いを大事にしていきたいな・・・と思います。


BOGEYさんのお兄様のことは、以前伺いましたが、きっと言葉にならないような色々な思いを御経験されたこととお察しいたします。

今は、兄弟・姉妹への支援も以前より盛んになってきたように感じていますが、本人や御家族への支援が
当たり前のこととして
更に整っていくことを心から願っています♪

大したことはできませんが
私も・・・ガンバリマス♪

投稿: 音と風 | 2009.10.17 23時42分

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トラックバックの第2弾になります。 この記事もリンクさせていただいている「音と風」さんの最近のブログからです。 「音と風」さんはターミナルケア(院内学級)で音楽療法をされています。 ブログにはどの記事にも本当にあたたかいお子さんたちへの視線があふれています。 「最後の授業」 お子さんの「今」を大切にすること いつも心にとめておきたいことです 私自身も、小学生の時に兄と小児病棟で別れ、教え子にも「さ... [続きを読む]

受信: 2009.10.16 22時17分

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