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関東小児トータルケア第1回研究会にて♪

順天堂本郷キャンパスにて、第一回小児トータルケア研究会がありました。

この研究会は、病院でも多職種の繋がりが意識され始めたこの頃であれば、 むしろ 施設の枠を超えた集まりがあっても良いのではないか・・・という 齋藤 正博先生(順天堂小児科・思春期科)達の思いや、 CLS(チャイルドライフ・スペシャリスト)の方々の、「関西では研究会があるのに、どうして関東ではないのだろう・・・。」という思いがあって実現した研究会です。

今回は64名の参加者がいたとのことですが、本当に色々な職種の方々が集まっていました。

第一回のテーマは、「連携を通じて子ども達にできたこと、できなかったこと」です。

演題は5つありました。

1,「小児のがんがPTSD要因になりうるという選考研究の再検討」

  (順天堂医院がん治療センター・心理士)

2,「食事制限をしながら こどもが育つということ」

  ~潰瘍性大腸炎を持つ児に対する管理栄養士とCLSの関わり~

  (済世会横浜市東部病院・管理栄養士,CLS)

3,「みんなワクワク病院探検!生活科・総合的な学習の時間の実践から」

  (特別支援学校・教師)

4,「眼球摘出を受けた学童へのチームサポート」

  (国立成育医療センターCLS,看護士)

5,「わくわく広場」における多職種連携

  ~医師,看護士,ボランティア,臨床心理士,CLSの協働~

  (順天堂大学小児科思春期科・CLS)

以上です。

1,の臨床心理士さんは、小児がん学会でも発表されたとのことですが、寛解した本人よりも保護者の方が、PTSDの罹患率が高いという結果が出ていました。

御存知の方も多いかと思いますが、PTSDとは・・・

外傷後ストレス障害のことで、本人または他人の生命や身体保全に対する重大な脅威となる出来事に巻き込まれたことにより生じる障害で、固定化した症状による苦痛と社会生活上の様々な障害を伴い、専門的な治療を要する状態をいいます。

外傷体験が反復的かつ進入的に想起され、あたかも過去の外傷的な出来事が目の前で起っているかのような苦痛に満ちた情動を伴う「再体験」、孤立感、外傷に関連した刺激の持続的「回避」と反応性の「麻痺」、 睡眠障害、外傷体験に類似した状況に暴露されたときに驚愕反応を生じる 「覚醒亢進」 などの特徴的な症状が 1ヶ月以上続く場合に、PTSD(Posttraumatic stress disorder)と診断されるそうです。

PTSDのハイリスク者をスクリーニングする評価尺度が IES-R (Impact of event scale-revised) 

この他、自記式質問紙の PTSD-RI (Posttraumatic Stress Disorder Reaction Index)

大人用・子ども用外傷後成長尺度(日本語版)の PTGI-J (Japanese version of the Posttraumatic Growth Inventory)

についてもお話くださいました。

勉強になりましたが、15分しか発表時間がなかったため、もう少し詳しく伺いたかった・・・です。

演題 2と 4と 5は、CLSの方が他の職種の方達と連携した発表でしたが、こうした連携は、本当に素晴らしいなぁ・・・と思います。

演題4の 眼球摘出については、担当看護士さんがCLSの方に相談して、実現したとか。

神経性悪性腫瘍のお子さんの事例でしたが、オペ後、放射線治療を続けるという選択もあったものの、御両親が眼球摘出を選んだと伺いました。

オペが行われる前に、本人(小学低学年)に 眼球摘出について伝えるべきか、両親・眼科ドクター・看護士・心の診療部ドクター・CLSで、何度も話し合われたそうです。言わなかった場合の精神的ショックと不信感が生じることを考慮し、このケースでは、本人にきちんと伝えられたとおっしゃっていました。

眼球摘出後は、特殊なプラスティックで作られた義眼をつけることになるため、朝晩のケアもあるようですが、片方だけ摘出したとのことで、退院後も元気に過ごしているのだそうです。退院後のケアもなさっているということを伺うと、CLSという職種の必要性も感じました。

すごく分かりやすかったですし、大変勉強になる発表でした。

全盲ではないものの、やはり視力を失うということは、精神的にも大きなダメージを受けるのだろうな・・・思います。こういう時にどのように対応したら良いのか、あるいは どのように対応している人がいるのか、知っておくことは、非常に重要なのではないかと思います。

もちろんケースによって必然的に対応は変わるでしょうが、次に生かせるものを こういう話から学ぶことができるからです。

研究会の最後は、HPS(ホスピタル・プレイ・スペシャリスト)である、後藤 真千子先生の講演がありました。

大阪府立母子保健総合医療センターにおける子ども療養環境委員会の取り組みについて、お話くださいました。

色々な取り組みがありましたが、京都造形大学の方々に、廊下に絵を書いてもらったこともあるとか・・・。

子ども達の目線を考え、天井に素敵な絵が描かれていました。

描かれる前と比べると、とても温かみのある廊下に変化していて良いなぁ・・・と思いました。

面会時間を、24時間にしよう!という取り組みもされているそうです。

それから、診療時の親の付き添いについても、お話がありました。

確か順天堂などもそうだと思いますが、付き添いが許可されている病院は増えているそうです。

保護者に‘コアラだっこ’などをしてもらうと、自然と本人の肩を抑えるため、診療がしやすくなり、ドクター達にもプレッシャーがかかりにくいのだとか。

この他、院内の子ども美術館設置、院内共通プレパレーションブック、新人スタッフ研修スライド(これは、活動内容を知ってもらうために、研修医や新人医療スタッフ向けに行われているもので、その効果は非常に大きいそうです・・・)なども実践されているそうです。

今後の課題としては、

職種間の情報交換と連携、医師職員への啓蒙、年長児の設備の充実、専門部門の確立と担当者の配置、社会への情報発信

が あげられていました。

やはり、多職種との連携は、病気の子ども達や御家族のために、決して欠かすことのできないものなのだなぁ・・・と改めて感じた研究会でした。

本当~に参加して良かったです♪  次回が楽しみ~♪

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コメント

来月9月5日に、第二回の研修会が順天堂大学であると聞いたのですが、参加したいと思うと、どこかに申し込み等必要でしょうか?

教えてください。

投稿: 斗志 | 2009.08.26 23時21分

club 斗志 様


初めまして♪
コメント ありがとうございました!

事務局のアドレスをお送り致しましたので、ご覧くださいませ。
(9月5日,15:30~18:30分ですclock)

また何かございましたら、遠慮なくコメントなさって下さい♪

今回のテーマは、
「連携を通じた家族支援」です。

私も楽しみにしています♪

ではまた♪

投稿: 音と風 | 2009.08.28 00時57分

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